介護支え合い相談事業
  「介護支え合い相談」の活動

2000年4月に介護保険制度がスタートし、利用者の希望を尊重した総合的なサービスを安心して受けられるしくみづくりが着実に進められています。  その一方で、日々お年寄りと顔を合わせ、介護の中心的存在として奮闘している介護者の“心のケア”への取り組みはまだ十分とはいえない状況にあります。
だれにも打ち明けられず、介護の苦労をひとりで抱えこんでいる人が大勢いる中で、少しでもお役に立つことができれば…、という趣旨で始まったのが電話相談事業『介護支え合い相談』です。

介護支え合い相談(フリーダイヤル)

TEL:0120-070-608
FAX:0120-502-588(24時間受付)

電話受付時間:月曜日〜金曜日/午前10:00〜午後3:00
(土・日・祝日・年末年始はお休みです)
  介護を担う人の”駆け込み寺”を目指して

厚生労働省の助成を受けて、2000年10月2日からスタートしたこの事業は、一定の研修を受けた登録市民ボランティア相談員が、フリーダイヤルの専用回線5本を通して、全国から寄せられる様々な介護の悩みにおこたえしています。当事業を担っていた国際長寿センターが他法人へ移管したことに伴い、2008年4月より浴風会が引き継ぐ形で行なっております。

相談事業開始から現在までに寄せられた相談は1日平均20件で、1件あたりの平均所要時間は30分〜40分です。そのうち8割以上が女性からの電話で、サービス提供者とのトラブル、家族間のあつれきや介護者の心身疲労の悩みなど、相談の内容は多岐にわたっています。介護の受け止め方や苦労の度合いも様々です。ただそこで介護の悩みを自分ひとりで抱えこんでしまっては、どんどん追いつめられていくばかりです。

介護保険などの具体的な情報は市町村の窓口で入手できますが、たとえそこに相談窓口があっても、プライバシーにかかわる介護の悩みについては口に出しにくく、小さな地域などでは人の目が気になることもあります。
その点、電話相談は全国どこからでも無料でかけられ、匿名で顔も見えません。そんな利点をいかして、気軽に安心して何でも相談することができるのです。

「先日、話を聞いてもらい、アドバイスを受けたことで気持ちが楽になりました。久しぶりに心にゆとりをもって介護にあたることができました。ありがとうございました」と報告してくれる明るい介護者の声は、相談員にとっていちばんの喜びです。
『介護者支え合い相談』は、介護を担う人たちにとっての気持ちのうえでの“駆け込み寺”でありたいと、日々活動を続けています。

経験豊かな相談員が必要な情報を提供

相談員は、高齢化に関する様々な活動をしている諸団体を通じて公募、採用されました。平均年齢は、実際に介護を担っている人たちとほぼ同世代の50歳代で、介護の経験者でもあります。相談事業開始以前から一定の研修を経て、相談にのぞんでいます。また日々の業務終了後には必ず反省会を開き、さらに月に一度の研修会で研鑽を続けるなど、相談員の質の向上に努めています。

『介護支え合い相談』では、直接、施設の紹介などはできませんが、ひとつひとつの介護の悩みを受け止め、必要な情報の提供や専門機関への取り次ぎを行っています。自分の身に置き換えたらどうなるのかと家族関係を頭に浮かべながら、相談者の立場になって考えるという姿勢で相談を行っています。

介護者の声を施策にいかすために

全国から寄せられた相談内容(秘密は厳守)は整理し、厚生労働省へも定期的に報告するなど、今後、介護保険制度をよりよく運営するためのデータとして活用されています。

『介護支え合い相談』では電話とファックスで対応しています。匿名で相談を受け、基本的にその場で回答する体制をとっています。介護保険の複雑な内容など、即答できないことに関してはいったん電話を保留し、他のスタッフとも協力してデータ等を調査します。
ファックスは24時間受け付けており、質問に対して「返事がほしい」と明記してある場合は回答することになっています。

どういう人が、どういう環境で、どんな介護の悩みを抱えているのかということを知り、簡単には解決できない介護者の悩みをともに考えることは、介護保険制度をよりよく育てていくための大切な一歩となるはずです。
介護者の声に耳を傾け、少しでもお役に立ちたいと、相談員は常に前向きな気持で今日も電話に向かっています。