ポジショニング研修
今年度、機能訓練室ではケアワーカーに対するポジショニング研修を実施しています。
ポジショニングに関しては、これまで様々な方法で研修を行ってきました。
今回は、体験を重視しながら一人でも多くのケアワーカーとポジショニングについて
話し合うことができるよう、フロアごとに少人数制で行っています。
※介護におけるポジショニングとは、
その方にとって心身に苦痛がない楽な姿勢を見つけ、保てるようにすること。
研修ではご利用者の立場になり、実際にポジショニングを受ける側の体験を行っています。
そして、体にかかる重さの流れを理解し、どこにクッションを挿入すれば、重さを分散できる
のかということを体験を通じて実感できるようにしています。
何気ない会話(一言)が重要
今回のような体験などをメインとした取り組みは、参加者との近い距離感が生まれやすい側面があります。そのため、普段どのような視点をもち、どのようなことに悩みや疑問をもっているのかについて分かり合えることがあります。
中でも「いつも思ってるんですが・・・」
このような何気ない会話(一言)は、本音を聞き出せる重要なカギとなるケースが多いと感じます。
研修を通じての感想
近年の介護現場では、情報の通信や伝達をタブレット機器などの活用により、コミュニケーションの円滑化とサービス向上につなげる動きが活発化しています。
研修においても、より多くの職員が学びたい内容をいつでも受講できるよう動画の視聴を可能にする仕組みが構築され、効率化や生産性の向上につなげています。
その一方で、体験や実技など介護技術につなげていくことについては、対話を通じて じっくり時間をかけて行うことも必要だと感じました。参加者からは、知識だけでは分かりづらかったポジショニングの基礎となる考え方や必要性を改めて実感することができたとの話が聞かれました。
介護においてポジショニングは、ケアワーカーが日々行う 欠かすことができない重要なケアとなります。今回の研修を通じて「ポジショニング」というものをさらに深く考えるきっかけになればと思っています。そして、ポジショニングに関わる職種が力を合わせ、チームとなってご利用者への対応につなげられるようにしていきたいと思っています。