第三南陽園(お知らせ)
2024.06.15
第三南陽園

経管栄養の方にも美味しさを

昔懐かしのアイスキャンディー?

いえいえ、これは「アイスマッサージ」用のアイス棒です。

嚥下機能の衰えで、口から食べ物を食べられなくなった方の中には「経管栄養」を選択される方もいらっしゃいます。チューブを通して直接胃の中に栄養を入れる方法です。
誤嚥のリスクは低くなるのですが、口から食べたり飲んだりする機会は失われてしまいます。食事は人生の大きな楽しみの一つだというのに・・・

そんな方にも口から美味しさを感じて頂くために、「アイスマッサージ」という方法を試しています。
本来は口腔機能の維持向上のために、割りばしに脱脂綿を巻き付けた物を水で濡らして凍らせて、口の中をマッサージして刺激を与えるという方法ですが・・・

熊本ケアマネージャーが、訪問歯科の方から習った方法で、薄めた野菜ジュースのアイスマッサージ棒を作成して、経管栄養のY様の口腔マッサージをさせていただきました。

普段、口から食べたり飲んだりされず、表情の変化も少ない方ですが、野菜ジュースの味を感じて下さったのか、少し表情が和らいだ様子。
職員のことを目で追うこともして下さいました。

そして「ゴックン」と嚥下もして下さいました。
これには職員も「やったー!!」と歓声を上げました。

経管栄養の方に味を楽しんで頂く方法として、他に口腔ケア時に使用するジェルを味付きの物に変更したりもしています。(苺、すもも、梅、レモン味などがありました)

嚥下機能が回復して、経管栄養をしながらも1日1食のお食事を楽しまれている方もいます。

利用者の皆さまの生活が少しでも潤いのあるものにできるよう、職員一同工夫を凝らして取り組んでいます。

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