浴風会病院
看護師

一政 祐希さんいちまさ ゆうき

退院後の生活を大切にできる医療機関

インタビュー写真

大学卒業後は付属病院で看護師としてスタートしました。婦人科だったこともあり、高齢者というより成人看護が中心でした。そこでは治療後ほどなくして退院されるので、短期的な関わりになっていました。患者さんをもっと長期的に見ていきたいという思いが強くなり、転職を考えました。

そんな時出会ったのが、浴風会です。歴史ある法人であること、自然豊かな周辺環境が魅力的であったのはもちろんですが、見学や面接を受ける中で、患者さんに関わる職員が皆、退院した先の生活を大切にしている姿勢に惹かれました。未知の領域である老年看護への不安はありましたが、私のやりたいことはきっとここにあると感じ、入職しました。

様々な専門職と連携して作る患者さんの生活

多職種の人との距離が近く、常に連携をとりながら仕事ができることは、魅力の一つです。一人の患者さんの生活の質を向上させるために、多職種の方が互いに関わりあっています。記録をつける形での情報共有はもちろんですが、ソーシャルワーカーや栄養士も頻繁に患者さんの様子を確認しに来てくれます。そのため話す機会も自然と増え、すぐに伝えあえる安心感があります。

看護師同士でも気が付いたことは、すれ違ったときにも声をかけ合ったり、直接伝えられないことは人を介して伝えたり、それらのことがごく自然になされています。それを可能にしているのは、やはり働いている皆が、患者さんに寄り添って、生活を少しでも豊かにできるようにと日々向き合っているためだと思います。

働く中で身につく広い視野と柔軟性

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入職してからの大きな成長は視野が広がったことだと感じています。前職では基礎的なことは十分学べましたが、自分の仕事で精一杯の日々で、気持ちに余裕はありませんでした。しかし、転職し社会人3年目を迎えた今、多職種の方々とコミュニケーションを密に取り合うこの職場だからこそ、自分の視野に広がりを持てました。また、浴風会の実践研究発表会での学びも私を成長させてくれました。

栄養士の取り組みや介護職の方の実践から、自分にはない知識を得たことで、多角的に物事をとらえることができるようになったためです。以前までであれば、このやり方で、ここまで達成していないと・・・と一つの方法にこだわってアセスメントしていたと思います。しかし、今ではそこに至るためには方法はいくつもあると思えますし、私ひとりきりで抱え込まなくても大丈夫だと、柔軟な考えで取り組めるようになりました。

これからも広げていきたい介護の知識と医療の専門性

今は患者さんの退院後の生活のフォローや入院中の生活の質を上げることに、より関心があります。さらに、認知症の患者さんも増えているので専門知識を深めていくことは、老年看護において大切だと感じます。浴風会の研修や実践発表会では、介護職も医療職も参加・発表をします。私は看護師なので、ケアワーカーがご利用者の生活空間をどのように整えているのかや認知症のご利用者にどのように支援しているのかなどは新鮮な学びでした。

病院も一時的であっても、そこで生活をすることには変わりありませんから、介護現場の実践は患者さんとの関わりのヒントになります。浴風会では、多職種が専門知識を生かして一人一人の患者さんに合わせた支援を行っています。私もそのチームの一員として、医療と介護が一緒になって高齢者の生活を考えることをこれからも頑張っていきたいです。