特別養護老人ホーム第二南陽園
サービス課長

山崎 かおりさんやまざき かおり

自らの経験を後進につないでいく

通っていた高校の横に障害者支援施設があったことが進路選択のきっかけになりました。専門学校の実習を高齢者施設で行ったこと、教員から浴風会は多くの施設があり、たくさんのことが学べる法人であると勧められたことから、ここで働くことを考えました。

面接の時「アルバイトをしながら考えたらいい」との言葉があったので、翌日から2か月アルバイトを行い、職員や施設の様子を内側から体験し、就職を決めました。介護保険制度の導入以前より介護の仕事に就いてきて、施設の移り変わりを感じます。より終末期に近く身体介護がメインになる中で、若い職員たちには多くの老いていく過程をみてきた私たちの経験をたくさん伝えていかねばならないと思っています。

インタビュー写真

経営層と現場をコーディネートする役割

ケアリーダーの頃は、ご利用者に安心して過ごしていただけるようケアワーカーと相談をしながら、フロア環境や業務内容を決めていました。サービス課長になった今、施設全体を把握し、ご利用者はもちろん、職員の働きやすい環境作りも進めていかねばならないと感じています。管理職として制度の変更や法改正は、常に正しいものを追って現場に伝えています。

それには、日頃の勉強は欠かせませんし、現場の職員の話をよく聞き現状を把握していることも大切です。自分の経験からもいえますが、現場が見えていない上司の指示はいい気がしないものです。その気持ちをいつまでも持ちながら、現場がご利用者のために求めることを経営の視点も持って受け止め、整理したうえで、提言、交渉をして改善へつなげています。

介護はチームワークの仕事だから

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初めてのことに不安はつきものですが、浴風会は特別養護老人ホームだけでも3施設あり、同じ立場に立つ職 員が多いというのは、それだけ悩みを共有できる人がいるということです。さらに、多くの職員の実践は、それだけ解決の糸口がたくさん転がっているということです。その心強さは、魅力の一つだと感じます。職員数が多い中で仕事をするには、コミュニケーションを円滑にとりながら取り組む力が試されます。

そのため、職員にはいつも「介護はチームワークの仕事だよ」と伝えています。一人でケースを抱え込まない。細かに相談をする。そして、どんなときも「ありがとう」と「すみません」を忘れないことです。日々刻々と変化していく中で、手を取り合いながら仕事を進められるのは職員の働きやすさだけではなく、その先のご利用者に心地よく生活していただくことにもつながると思っています。

将来は大好きな広島に移住したいと思いながら…

職場の皆さんが知っての通り、広島に惚れ込み将来的には広島への移住も考えています。カープが好きだったことから頻繁に訪れていましたが、土地の持つ雰囲気が好きで今やいつかは住みたい場所になりました。プライベートのこれからも考えつつ、浴風会の中でこれからの組織のためにできることも考えています。

今働いている若手職員は、将来浴風会を作っていく人たちになります。そのため私にできることは、将来リーダーや管理職を目指す職員に、様々な役割を担いその立場ごとに物事を見る経験をしてもらうことだと思います。様々な役割を経て得られた物事の捉え方の変化や視野の広がりは、日々の業務への意識も変化させると感じています。それぞれの職員の成長を見極めて、伸び代へアプローチする課題を与えていけるようにしていきたいです。